『できる30代は、「これ」しかやらない 会社に使われて終わらないシン・働き方の教科書』正解のない仕事で成果を出そう

書評

私も今年32歳になり,「これからのキャリアをどうやっていこうか?」と考える機会が増えました。

そこで,『できる30代は,「これ」しかやらない 会社に使われて終わらないシン・働き方の教科書』を読んでみました。本書は,コンサル会社などを経て,人事戦略コンサルタントしてリストラやリーダー育成に数多く関わってきた著者による,キャリアの築き方について書かれています。

30代は正解のない仕事で成果を出す必要がある

20代の中盤までは「マニュアルがありルーティンワーク」の仕事をやられている方も多かったのではないでしょうか。30代で年収を上げ,キャリアも良いものを築いていくとなると,「社内で誰もやり方がわからず,正解もわからない」業務にあたることも必要になってきます。

やはり,誰もができる仕事をこなしていると,他の人より自分を登用する理由を作るのが難しくなってしまいます。「正解のない仕事」で成果を上げ,自分一人では生み出せない利益を出し,仕組みを作りあげる仕事に注力をするのが大切とのことでした。そうすれば年齢が上がってきても重用される人材になっていくことができるようです。

30代以降のキャリアで意識するポイント

本書では,特に以下のポイントを意識していくのが必要だと書かれています。

  • 向いた環境で評価される
  • 効果の出る仕事に集中する
  • 苦手な人とも上手く付き合う
  • 人との繋がりを大切にする

「向いた環境で評価される」というのは,30代は苦手なことを克服するよりも,強みを活かした仕事で成果をあげていくことが大切になるようです。正解のない仕事をやる上でも,あくまで自分が得意とする領域でないと,どうしても成果を上げづらくなってしまいます。

「弱みを克服しないと!」という声を聞くこともありますが,30代以降は強みを活かせる分野に注力をした方が良いとのことです。これは「効果の出る仕事に集中する」という点でも大切なポイントで,「自分ごと」として仕事を捉えることができないと,「どうすれば上手くいきそうか?」というポイントをつかむことが難しくなってしまうからです。

また,人間関係に関わる「苦手な人とも上手く付き合う」「人との繋がりを大切にする」というのも,今後重要なポイントになってきます。「苦手な人と付き合う必要はない」という意見も正しいのですが,業務上難しいこともあると思うので,あくまで「仕事」と割り切って付き合うようにしましょう。

日々,成果を出すために仕事を行っていれば,協力してくれる人も増えてきます。そのような人を増やしていくことができれば,今後自分がどうなっても協力してくれる可能性もあるので,独自の繋がりも増やしていけるようにしたいと思います。

まとめ

20代の頃と比べ,働き方を大きく変える必要が出てくるのが30代以降です。時代の変化も早く,不安定なことも多い世の中ですが,日々正解のない業務でも成果を出せるよう,日々頑張っていきましょう。

書名 できる30代は,「これ」しかやらない
会社に使われて終わらないシン・働き方の教科書
著者 松本 利明
出版社 PHP研究所

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