『無敗営業 「3つの質問」と「4つの力」』自分の商談を振り返って,客観的にみてみよう

書評

最近,「定量化・具体化」ばかり意識しすぎていて,相手に合わせて理屈だけで話していることが多い気がしたので,『無敗営業 「3つの質問」と「4つの力」』という営業の本を読んでみました。

営業について書かれた本は,どうしても学んだ気になってしまうので最近は避けてきたのですが,改めて基本から見てみようと手に取りました。自分の中では改めて営業を基礎から振り返れて良かったなと感じたので,今回は本書について記載したいと思います。

どんな人におすすめの本か?

  • 20代で営業に従事している方
  • 最近何故か成績が落ちている方
  • 営業の基礎を学んだり見直したりしたい方

営業に関わる方で特に若手の方は一度読んでみると良いと思いました。本書では,顧客が購入に至らない際の「4つのズレ」が紹介されており,自分の商談を振り返ると,どこが懸念になっているかなど客観的に理解することができます。

4つのズレと解決法について

本書で紹介されている「4つのズレ」は以下になります。

  1. 「ヒアリング不足で情報を把握できていない」
  2. 「営業担当者に魅力がなくまた会おうと思わない」
  3. 「課題や意図とは異なった提案をしてくる」
  4. 「営業担当者の動きが悪い」

以上が顧客が購入に至らない4つのズレです。
いざ文字にされると「当たり前でしょ?」と思う方も多いとは思うのですが,本当に日々徹底できているでしょうか。新人の方は上司から指摘され嫌でも振り返ることが多いのですが,経験を踏むにつれさまざまな言い訳をしたりしていないでしょうか?

営業は「事実」と「感情」が影響する複雑な仕事なので,基礎を見直してみると気づきを得られることも多いかもしれません。

少し話が逸れてしまいましたが,本書では「4つのズレ」の解決策も提示されています。

以下紹介していきます。

1つ目の「ヒアリング不足で情報を把握出来ていない」に関しては,「質問力」を鍛えるということが取り上げられています。具体的には,「場の雰囲気作り」「相手の現状を理解するための切り込んで聞く力」「深堀りをする聞く力」「質問により具体化する力」が大切とのことでした。詳細はぜひ本書を読んで頂きたいのですが,図解されわかりやすく記載されています。

2つ目の「営業担当者に魅力がなくまた会おうと思わない」に関しては,関係性作りの順番が大切とのことでした。「労務提供・適量なコミュニケーション」からはじまり,「情報提供や人の紹介」で関わりを増やし,「課題の提言」などを行っていくのが良いということで,相手にちゃんと利益を与えた上で信頼度を築くのが大切ということです。

3つ目の「課題や意図とは異なった提案をしてくる」に関しては,質問力と重複することが多いです。結論,聞くことができれば,それに合わせて自社ができることを伝えれば良いだけなので「引き出すヒアリング」「まとめるヒアリング」「要件定義」「自社で出来る詳細」を行うことが必要です。

4つ目の「営業担当者の動きが悪い」に関しては,「連絡をこまめにしてくれる」や「レスが早く的を射ている」など商談後のコミュニケーションが契約に大きく関わるということが紹介されています。

まとめ

無敗営業という名前が物語るように,この「4つのズレ」を押さえれば契約に至らないことはないでしょう。営業は定量的なものだけで捉えられない職種ですが,押さえるべきポイントを押さえていれば成果が出るものでもあるので,自分の営業を見直してみると良い結果が得られるかもしれません。

書名 無敗営業 「3つの質問」と「4つの力」
著者 高橋浩一
出版社 日経BP

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