最近,「ブランディング」という言葉が,大企業だけでなく中小企業や個人にまで深くかかわりのある言葉として浸透してきたなと感じます。
ブランディングが確立できている企業の代表例といえば「Apple」です。「毎年製品発表会をみんなが楽しみにしている」「商品は洗練されていて品質も良い,しかし価格は下げない」など,ブランディングで得られる効果をまさに表してくれている企業と言えるのではないかと思います。今回は『選ばれる会社になる ブランディング経営』という本を読んだので共有します。
そもそもブランディングとは何か?
ブランディングとは,企業などが「自社製品や自社のブランドを形成するために行うさまざまなコミュニケーション活動」のことを呼びます。また,ブランドが何かというと,「時間や対価を払ってでも得たいそのもの独自の価値」のことを意味します。
本書にも書かれていますが,ブランドとは企業が一方的に作るものではなく,企業とユーザーの中で作り上げていかれるものだとのことです。「ここの会社の製品を使えば,こういった体験が得られて他の製品にはないものが常に得られる」という互いの約束事をブランディングと呼ぶとあります。
中小企業のブランディングとは?
中小企業のブランディング戦略において,何より大切なのは(小手先の見せ方やテクニックではなく)「品質」であると著者はいいます。なぜかと言うと,仮に広告のキャッチコピーやホームページの見せ方の集客テクニックを使っても,品質が良くなければ結局お客様は離れていってしまうからです。
「真のブランディングとは,中小企業だからこその独自の武器や強みを活かした高い品質の商品・サービスを開発し,創り上げていくことである。そのクリエイティブなプロセスの中に仕事のやりがいが生まれ,社員の幸福,お客様の幸福が存在する」と本書では語られています。
また,「価値」というのは,お客様に歩み寄ろうとする企業努力から生まれるものだといいます。企業価値と企業努力の結晶が「商品」であり,その商品に「価値」があると感じるからこそ,お客様はお金を払ってくれるので,中小企業が企業価値を高めるためには,その会社だけの武器が必要になります。
自分たちだけが持っている武器を磨き,経営理念に根ざした価値に高めて,お客様に提供するという姿勢がマストであると本書では一貫して語られています。
まずは,自分たちだけの誇りと想いを詰め込んだ商品・サービスをひとつでも開発することが重要で,大変だが取り組めば「高品質,高価格,高付加価値」が実現することは間違いないので各社取り組んでいくべきだとのことでした。
まとめ
今回はブランディングの中でも中小企業のブランディングについて,『選ばれる会社になる ブランディング経営』から学びました。ブランディングにおいても,小手先のテクニックではなく「価値ある製品を作る」ことが何よりも大切だというのは改めて学びを得られました。自分自身も価値あるサービスをお客様に提供していくことで,自分なりのブランディングを作っていければと思います。
書名 | 選ばれる会社になる ブランディング経営 |
著者 | 川﨑 英樹 |
出版社 | あさ出版 |