KDDIが発表した「社内副業制度」が話題になりました。
KDDI,社内副業制度をスタート 就業時間の約2割を別業務に
今回はこのニュースを読んで感じたことを記載していきます。
KDDIの目的を察するに意味は2つあると思いました。
グループ全体でのリソース活用
社内副業と聞くと,「ただ他部署の手伝いをするだけでは!?」と思ってしまう点もありますが,従業員に率先して他の業務にチャレンジしてもらう仕組みとしては上手いと感じました。
正社員の場合「仕事量の増加=収入増加」につながらないので,積極的に兼務をしたくない人が多いのが現実です。そこに,(報酬が発生する)「社内副業」という仕組みを作ることで,他部署の業務を行いたいという方が増えるようになります。
他部署の業務を行いたい方が増えれば,グループ間での協力体制(今回でいえば発注)も強化され,グループリソースが上手く活用できるでしょう。
ただ,賃金や評価体制,業務に対する報酬などは細かく定めないとトラブルは生まれそうです。
人材の流動化をより活性化させる
新しいことにチャレンジする方が増えれば,社内異動も含めそちらに注力したい方も出てきます。そうすると,自ずと転職やフリーランスなど自社に固執しない働き方が増進されます。これは,個人にも企業にとっても人材の流動化というキッカケになるので良いと思いました。
あと,これは邪推ですが,社内失業者の方も多かったのではないかなと思っています。
今回の新型コロナウイルスの影響によるリモートワークの導入でも,「仕事がある方とない方」が明確になってしまった組織もあります。本来仕事がない人材に収入を払うのではなく,社内の有望な人材に「副業報酬」という形にすれば,自然淘汰される方がより見えてくると思いました。
フリーランスや副業など「働き方」がまた大きく変わりそうですが,流行に過ぎない面もあります。言葉に惑わされず,目の前のことをきちんとやり切るというのが大切なのかもしれません。