不景気になり,会社の雰囲気が暗くなる中で,社員の「定着率」および「離職率」に注目している企業は多いのではないでしょうか?
自社の離職率を把握し,原因を探り,どのように解決策を講じるかが企業の重要課題になっています。
そこで,今回は離職率をテーマに記載していきます。
現在は離職率に改めて注目が集まっている!
昨今,企業では「どんな人材を何人採用するか」はもちろんのこと,「入社後に長く活躍してくれるか」という「社員の定着」にも注目が集まっています。特に「成果を出している」「長年培ってきたノウハウや専門性がある」といった優秀な人材を採用するのは非常に難しくなっています。
また,終身雇用・年功序列制度の崩壊や働き方改革の影響による個人の「働き方の多様化」の影響も大きくなりました。
フリーランスや副業が一般的になったことで,企業に依存しない働き方の選択肢も増えました。そのため企業では「育ててもすぐに退職してしまう」「採用コスト費用が高くなる」といった課題も増え,「採用さえできれば安心」というわけにはいかなくなり,より「離職率」への注目が高まっています。
離職率を低く保つには?
離職する理由として伺うのは以下のケースが多いです。
- 評価制度が不透明
- 悩みの相談ができない(人間関係)
評価制度が不透明→定量的な目標を設定する
給与や賞与,それらを決定する人事評価制度の不満を理由に転職している人によく会います。
仕事内容に満足していても,自分の出した成果に見合った給与が支払われなければ,転職を考える方は増えます。そのため,社員一人ひとりの頑張りを適切に評価できるよう,人事評価制度を見直す必要があるでしょう。
おすすめの方法としては,下手にプロセス評価や結果につながらない行為を評価に加えないことです。あくまで定量的な目標を設定し,その結果のみで評価すれば,不平等さも減ります。
いちばん大切なのは最初の「目標設定」なので,ここの設定を重視しましょう。
悩みの相談ができない→誰かにすぐ相談できる環境をつくる
相談ができなかったり,情報共有がうまくいかず,人間関係に悩みを抱えて退職してしまうといった状況です。悩みをひとりで抱え込んでしまうと,なかなか解決に至らないこともあるため,「困ったことがあったら,誰かにすぐ相談できる」環境にする必要があります。
そのためには上司と部下との「1 on 1」での対話の実施,「メンター制度」「ブラザー・シスター制度」といった新入社員や若手社員をサポートする制度の導入など,仕組みで相談する時間を確保したり,相談者を明確にする施策がおすすめです。
今後「働き方改革」により離職率が課題となってくる企業も増えてくるかと思いますが,自社にあった施策をどんどん試していってみてください。