営業活動でのスクリーニングについて

営業コラム

インサイドセールスが流行して久しいですが,フィールドセールスとの間で「今すぐとるべきアポだったのか?」という論争は多いのではないでしょうか。

今回は営業活動における「スクリーニング」について記載していきます。

スクリーニングとは?

スクリーニングとは,顧客を「今すぐ提案すべき顧客」「中長期でフォローしていくべき顧客」「あまり良い結果に繋がりそうにない顧客」など事前に定義付けを行うことを呼びます。

スクーリングを行うことで,顧客フォローのタイミングや深く追うべき顧客も理解でき,営業活動を円滑に行うことができるようになります。

まずは自社ターゲットを定めよう!

サービス開発の段階で,ペルソナ設定やターゲット選定を実施している企業が多いと思いますが,事業が展開する中で,新しい利用用途が生まれたり,機能が追加されることもあることも多いでしょう。

そこで,その時々で正しく価値提供できる企業の基準を決めておく必要があります。

主な手法としては,過去の受失注分析やLTVが高い企業の傾向を調べましょう!

たとえば,「企業規模や従業員数,売上高がこの水準であれば,LTVが高い傾向にある」といったときに判断する定量的な指標もあれば,どのような課題感を抱えている場合に受注がしやすかったなどの定性情報などが挙げられます。

また,景況感の変化や競合の動きなどによって判断基準は変わっていく可能性もあるので,常に判断基準の擦り合わせは,行なっていくことが大切です。

すぐフォローすべき顧客かBANTを使って見極めよう!

設定した商談が「興味があるはずなのに,全然商談が進まない」といった経験をしたことのある営業の方は多いのではないでしょうか。

そんなときは,あらかじめヒアリングすべき内容をBANTを使って整理しましょう。

  • Budget(予算)
  • Authority(決裁権)
  • Need(必要性)
  • Timeframe(導入時期)

上記の項目を具体的に解説していきます。

Budget(予算)

導入に向けた予算があるのか,また予算確保ができそうかをヒアリングします。

たとえば,導入に最低でも100万円必要なサービスに対して,顧客がどうしても10万円までしか予算を取れない場合,価格が理由となり失注になります。

しかし,後述するTimeframe(導入時期)の項目にあるように,顧客の導入時期目安が来年度にあたるのであれば,予算確保のために商談の場をセッティングすることも有効になります。

Authority(決裁権)

サービス導入の決裁者を確認するヒアリングです。最終的な決裁者が誰なのか,また,導入推進者が決裁者にどのように提案されるかも聞く必要があります。

決裁者との直接の商談を設定できれば,口頭で説明することもできますが,間接的であれば,提案書に盛り込む必要も出てくるでしょう。同時に,問い合わせた方の役割や職務を確認することで,相手の役割を理解した状態で,最適な説明をすることも可能になります。

Need(必要性)

サービスを利用する必要性があるのか,または情報収集なのかを確認するヒアリングです。

問い合わせがあったとしても,すぐに解決すべき課題があるのか,それともそのうち解決すればよいのかによって,受注確度は大きく異なります。

このときのポイントは,顧客の緊急度・重要度を踏まえた上で商談を設定するのか,まずは資料送付や電話での説明に止めるのかを判断することです。

Timeframe(導入時期)

いつまでに導入希望なのかを確認するヒアリングです。

たとえば,顧客は今週中の納品が必要なのに対し,提供側の在庫がなく,納品まで1ヶ月かかってしまうような場合は契約には結びつきません。

予算と同様に導入時期が明確に決まっていないこともありますが,少なくとも目安の時期を確認することで,現段階は情報収集なのか,本格的に検討しているのかわかるケースもあります。

まとめ

このように,どうしても変更できない仕様が顧客にとっての絶対条件となってしまうのであれば,商談を設定することは双方にとって最良の選択とは言えません。

ただし,その場合には,次につなげるための情報をヒアリングすることや,定期的な連絡を入れることで,次の導入検討のタイミングで自社サービスを想起してもらえる状態を作ることが重要です。

さまざまな状況を捉え,顧客のフォローすべきタイミングを掴むことができれば,営業が円滑に行えます。改めて自社の営業活動でも確認してみてください。

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