営業をしていると,「お客さんは(この情報を)聞いてこないけど,伝えた方が良いのかな?」と思うタイミングがあります。「これを伝えたらもっと自社のサービスを魅力的に感じてもらえるかもしれない」と思う方もいるかもしれませんが,逆効果になることの方が多いです。
今回は営業における,余計な補足説明について解説をしていきます。
質問されていないことを説明しない方が良い理由
説明してあげる方が親切だと思う方もいると思います。当然,それを理解していないと想定の効果が出ない場合やリスクが伴う場合は必ず説明をする必要がありますが,今回説明するのは聞いてもいないのに「こんな機能がありますよ」といった説明に限定しています。
なぜそれがダメなのかというと,「一度にたくさん説明されても理解できない」からです。お客さんは自分が興味を持ったポイントについて聞きたいと思っています。そのとき,他の話をたくさんされても,そのサービスが自分にとってどう良いのかを深く理解できないまま商談が終わってしまいます。
また,そもそも興味がないのに話を聞きたくないというのもあります。いくらこちらが親切心で説明をしたとしても,相手にとって興味がないことは,どれだけ説明されても興味を持てません。相手の興味のある話しに絞って説明をするようにしましょう。
お客さんの興味があるポイントを理解するには?
お客さんの興味があるポイントを理解するのに大切なのは,ヒアリングをすることです。営業によっては商談を始める際に,サービス説明から入る方も見受けられます。しかし,これはできる限りやめた方が良いでしょう。
なぜなら,ヒアリングをしていない状態では,ニーズに合わせた説明をすることができないからです。まずは簡単な会社紹介にとどめておき,状況やサービスを検討している理由のヒアリングに徹しましょう。1時間の打ち合わせだとすれば,30分程度はヒアリングに使ってしまって良いと思います。そのくらいヒアリングは大切なので,事前に相手の会社情報も調べたうえで臨みましょう。
情報は追加するのではなく,削ぎ落とすことを意識しよう。
ここまでの説明でヒアリングを実施した上で,的確な情報を伝えていく必要があることは,ご理解いただけたかと思います。情報は付け足すのではなく,必要なもの削ぎ落とすことが重要です。また,営業マネージャーは,営業が伝えたいことと,お客様が知りたいことの情報ギャップの差を埋めていくトレーニングをしたり,商談レビューをしたりすることも大切になるでしょう。
まとめ
今回は営業の余計な補足説明について解説をしてきました。営業における商談は本当に繊細なもので,思いがけない一言で破綻してしまうことも少なくありません。お客さんの表情を細かに確認しながら商談を行ってみてください。