『100円のコーラを1000円で売る方法』企画の初級者向けの本

書評

最近,企画を考える業務が多く,どういう風に顧客に価値を提供できる企画を練っていこうかと考えることが多くなりました。そのときに手にとったのが,マーケテイングや企画の初級者向けという本書『100円のコーラを1000円で売る方法』です。

どんな人に向いている本なのか?

  • 企画提案型の営業職につかれている方
  • マーケティングや企画職に今後つかれる方
  • 改めて企画などの考えを整理したい方

以上のような方には向いています。

内容としては,いかに顧客の課題に答え付加価値をつけていくかということが書かれています。

題名の通り,「100円程度で売っているコーラを1000円で売っている会社」はどういったことが実現出来ていて販売できているかも記載されています。どんな風に提案や企画を考えれば良いのかお悩みの方にはあっていると思います。

顧客の要望は聞いてはいけない?

よく営業の方がやってしまうケースが多いですが,「自社で提供できそうかどうかわからないものをできる!」と言ってしまうことがあると思います。

新規事業などの場合,チャレンジするのも重要ですが,本書ではあまりオススメされていません。顧客に合わせてサービスを提供しても問題の本質的な解決にならないことが多いからです。

あくまで顧客の課題を掘り起こしそれに自社が価値を提供できるなら初めてサービスを提供するという考え方です。そうでなければ,価値を提供できず,結論誰も幸せにならない結果となってしまうケースが多いようです。

顧客から「これできる?」と聞かれた際には,一度「顧客がそれを求めている理由はなんなのか? 本当にその解決策が正しいのか?」を改めて考えてみてください。そうすれば,新たな価値を提供することができ,顧客満足度が高まり利益も得られるかもしれません。

値下げはだめ!

顧客から値下げ要求をされることもあるのではないでしょうか?また,他社がすでに提供している製品より安くないと売れないとお考えの商品企画の方もいるのではないでしょうか?

本書では,価格勝負では結局シェアが高い会社には勝てないと記載されています。値下げは,結局企業体力があるところが勝ちますし,だんだんと顧客に価値を提供できなくなってきます。値下げでなく,「競合他社の製品が補えていない部分は何か?」を研究し,それを解決する商品を出すというのが本書で語られています。

最初は,どうしても価格というのが思い浮かびやすいのですが,良いモノを適正価格で購入してくれる顧客は必ず存在します。値下げ以外の面で価値提供できること探していきましょう。

まとめ

やはり商売はあくまで「顧客に価値をどう提供できるか?」という点が大切だと思います。企画提案や顧客の真のニーズを探る際は,ここだけにフォーカスして知恵を絞ってみてください。

書名 100円のコーラを1000円で売る方法
著者 永井 孝尚
出版社 KADOKAWA/中経出版

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